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O.v.Rの叛逆あれこれ

銀河英雄伝説、随分前に双璧の争覇戦を観たよ。
何か色々モヤモヤしたので、スッキリするために分析。

謀反の動機
1悪いことしてないのに、どうして謝らなくちゃならないんだ!という意地。
2ここまで来ちゃったら、もーどうにもならんという諦念。
3何がなんでも無様な真似だけはさせられたくないし、したくもないという矜持。
4カイザーは強い敵と戦いたいんだから、自分が相手になろうじゃないかという忠義心。
5生まれて来るべきでなかった自分の命とかは結構どうでもいいという破滅願望。
6どうせ生まれて来たからには可能な限りの大事を為したいという野心。

総合して、やっぱ意地とか矜持の部分が大きいのかと。
そこにトラウマとか忠誠心とかが加わってケミストリーしたのか?
うーん、度し難いというか、ほんとどーしよーもない・・・・
こういう奴がとんでもなく有能だから、ベルゲングリューンみたいな被害者が出るんだ。
いや勿論あの結末は好きなんだけどね、鬱展開フェチですから。


・鎮圧を了承した動機
1直接話せば戦いを回避できるかもしれないという希望。
2カイザーの命令を拒否したくない忠誠心。
3カイザーの手を汚して下手な波風を招くのを下策とする合理的判断。
4カイザーへの忠誠心を翳らせたくないというカイザーに対する優しさ。
5討つ、或いは討たれるか相打つなら他でもない自分こそが、という友情。

4とかはオーベルシュタインが勝手にミッターマイヤーへの警戒の必要性を捨て去った理由として見出したもので、同時にミッターマイヤーの行動に対する感慨だったかもしれない。
ロイエンタールが元々自発的に謀反を起こしたかったわけじゃない以上、ミッターマイヤーが自ら謀反に加わる道理もないかな・・・
基本的にはロイエンタールの偶発的暴走を止めてやりたかったんだよ!というのを双璧好きとして信じるよ。
でも親友と戦火を交えて興奮するミッターマイヤーも好きだ・・・な・・・


かなり終盤までもう観たんだけど、ちょっと興味深かったのは、オーベルシュタインがエルフリーデの所在を気にしてたこと。
あくまでもオーベルシュタインはロイエンタールの件についてはラングを窘める側に回っていたところからも、ロイエンタールの反逆に至った経緯を少なからず遺憾に思ってたんじゃなかろーか。
ラングをそれなりに重用したのはオーベルシュタインだし、ラングとロイエンタールの間に亀裂を走らせたのも間接的にはオーベルシュタイン。
エルフリーデの生活を保障しようとしたのは、ロイエンタールへの罪滅ぼしの意識からとか。
でもそんな感傷の無価値さも知ってるから、そう強くは望まなかったとか。
オーベルシュタインは感情論を唾棄して合理性を頑なに重んじるけど、だからといって感情がないわけでもないという、これもまた度し難い人間だと思うよ。


あとベルゲングリューンがヴァルハラ紀行に随行したところ。
ベルゲングリューンといえば、ロイエンタールの幕僚となって以降は、ロイエンタールの爆弾発言に1人で「ちょっ・・・おまっ・・・!」ってなってた苦労人のイメージだったんだけど、二度目という事情はあったにせよ、ロイエンタールに死を供するとは思わなかった。
やっぱりあれか、VSシェーンコップ直後のやりとりか。
あれで惚れたのか・・・!
もうこの際、ヴァルハラで再会して、後追いしちゃったベルゲングリューンを哀れかつ愚かに思いながらも内心喜ばずにはいられないロイエンタールで、そんなロイエンタールの内心を看破してキュンキュン来てるベルゲングリューンとかでいいんじゃなかろうか。
キルヒアイスはベルゲングリューンがいなくても大丈夫だけど、ロイエンタールはベルゲングリューンがいないと駄目だと思うよ・・・ベルゲングリューンもきっとそう思ってるよ・・・
不思議とベルゲングリューンには母性を感じる・・・

by becco9 | 2007-11-15 12:53  

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